9日付のプレスリリースで発表されました。長らく争われているMicula v. Romania仲裁判断の執行をめぐる新展開となります。仲裁判断の執行停止を解除した2020年の英国最高裁判所判決がTEFU第351条に違反すると主張する内容となっています。周知のとおり、英国はすでにEUから離脱していますが、離脱協定第87条に基づき、経過期間終了から4年後(2024年)までは欧州委員会は英国に対する新たな違反申立てを欧州司法裁判所に付託することができます。
仲裁判断に基づくルーマニアによる申立人に対する損害賠償の支払いが国家補助(TFEU第108条)を構成するとの欧州委員会の決定を一般裁判所が取り消す判決を下していたところ、司法裁判所は1月25日、破棄差し戻しを命ずる判決を下したことが背景経緯となります。