11 December 2021

米連邦裁判官、Facebookに対する証拠開示命令を取り消す

 


9月24日付記事の続報になります。ロヒンギャ・ジェノサイドに関連する証拠の開示請求を認容した下級裁判官(magistrate judge)の命令を、連邦裁判官が取り消す命令を12月3日付で発出しました。連邦民事訴訟規則第72条(a)に基づく手続となります。

主たる争点は、通信保存法(Stored Communication Act)上の「バックアップ」の意味という、国際法とはやや縁遠い条文の解釈論ですが、本命令の国際法上の含意は言うまでもなく、国際司法裁判所におけるGambia v. Myanmarの事件における原告側の立証活動への影響ということになります。

ちなみに、最初の命令に比べてあまり報じられておらず(?)、一次資料がパブリックドメインにはまだ見当たらないので、関心のある方は米国判例データベースからアクセスください。事件番号は「20-mc-36-JEB-ZMF」です。